日本語に「ら」行で始まることばが少ないのは何故なのか
日本語には「ら」行で始まることばが少ない。古来の「やまとことば」(大和言葉)についていえば「ら行」で始まることばはほとんど無い。
「りんりん鳴る」などの擬態語や「~らしい」などの付属語を除けば皆無といってよい。
「ラーメン」、「ラッパ」、あるいは花の「レンゲ」など、現在使われている「ら」行で始まることばのほとんどは外来語であり、「らうす」(羅臼)、「らっこ」(お腹の上で貝を割るあのラッコ)などもアイヌ語由来のもの。
「ら」行で始まることばがほとんど無いのは、朝鮮語やアルタイ諸語(トルコ語、モンゴル語、満州語など)に共通する特徴らしい。
ら行 - Wikipedia
(トルコ語が日本語と近縁とはこれまで知りませんでした。意外ですが親近感が湧きます。)
日本人が英語の「R」と「L」の区別を付けるのが苦手なのは、この「ら」行で始まることばを持たなかったことと無関係ではないだろう。
何故日本語には「ら」行で始まることばが無かったのだろうか。
東北のズーズー弁は雪深い土地で口を大きく開けずに発展したというのは説得力があるが、気候などの環境で「ら」行を発音しづらかったとは思えない。
それに日本人の赤子も英語環境で育てば、ネイティブアメリカン同様に「R」と「L」の発音の違いを身に付けることを考えれば、人種的、生物学的に発音しづらかったとも考えにくい。
かつて、ロシアのことを「おロシア」と呼んでいたというのはご存知の方も多いと思うが、わざわざ頭に「お」を付けて呼んだのは、「ら」行で始まることばを発音するのを「忌み嫌った」証ではないかと思える。
なぜ日本人は「ら」行で始まることばを「忌み嫌った」のか。(もしかすると朝鮮人やトルコ人もか。)
いったい何故なのか。
疑問が尽きません。