以前なにかの検索で行き着いたブログ「想いつくままに」さんで興味深い記事を見た。
悟り」に近づくために役立つ人生の知恵(22)・・・「忘筌(ボウセン)」 : 想いつくままに

「筌」は竹で編んだ魚を捕る道具「ふせご」で、魚を捕った後にはふせごのことは忘れるものだということらしい。

記事では『菜根譚』の言葉も引用されていて、意味がよく分からなかったが、検索してみると原文、訓み下しおよび現代語訳は下記のようなものらしい。

善読書者、要読到手舞足蹈処、方不落筌蹄。
善観物者、要観到心融神洽時、方不泥迹象。

善(よ)く書(しょ)を読(よ)む者は、手(て)舞(ま)い足(あし)蹈(ふ)む処(ところ)に読(よ)み到(いた)るを要し、方(はじ)めて筌蹄(せんてい)に落(お)ちず。
善(よ)く物(もの)を観(み)る者は、心(こころ)融(と)け神(かみ)洽(やわら)ぐの時(とき)に観(み)到(いた)らんことを要(よう)す。
方(まじ)まに迹象(せきしょう)に泥(なじ)まず。

真剣に本から学ぼうとする者は、とことん読み込んで、真実を発見して全身が躍動してしまう位まで読み深めれば、文字面に囚われなくなる。
真剣に物事を観察しようとする者は、自他一如となるまで観察し尽くせば、表面的な現象に引きずられなくなる。
菜根譚 超訳: ■前集215項

本に書いてあることの真意が分かって嬉しさで「手舞足蹈」というのは、なんとなく想像出来るが、「心融神洽」というのがよくわからない。
禅の悟りのようなものなのだろうけど、私のような凡人には想像も出来ない境地のようだ。

ーー
(追記)
「洽」には「あまねし。全部に行き渡っているさま。全体をおおう。 」という意味があるらしい。
http://増殖難読漢字辞典.com/honbun/zoukan-5e2a.html

菜根譚では「やわらぐ」と訓じられているが、「あまねく行き渡る」ということなのだろう。

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2014年9月12日